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タイ語の特殊文字(発音無し・反復記号・省略など)

タイ語 特殊文字

タイ語には、子音・母音・声調記号の他に特殊文字が存在します。
有名なものだと、「ร์:ガーラン」と呼ばれる文字を発音しない記号などです。
「発音しない記号」「反復記号」「省略記号」など、タイ語の特殊文字に付いて説明していきます。

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発音しない記号「ガーラン」

タイ語では、「การันต์:ガーラン」もしくは「ไม้ทัณฑฆาต:マイタンタカート」と呼ばれる「รั:母音のア」や「ร้:声調記号(マイトー)」に似た「ร์」という記号があります。
「ガーラン」は、子音の上に付くことで、文字を「無音化」させる記号です。

「ガーラン」は、「英語」や「パーリ語」、「サンスクリット語」などの外国語由来の単語に多く用いられています。
文末の子音に付くことが多いですが、単語の中間に付くこともあります。

「ガーラン」は、記号が付いている部分を読まなければいいだけです。
なので、読むのは簡単ですが、書くのは単語を覚えておかなければなりません。

先ほど「ガーラン」は、(全てではないですが)外国語由来のものが多いと話しました。
「ガーラン」が付く代表的なルールは以下の通りです。

  • パーリ語・サンスクリット語を由来とする「神聖なもの」
  • 英語を由来とする「タイ語ルールに当てはまらないもの」

パーリ語・サンスクリット語を由来とする「神聖なもの」

日本語
(意味)
タイ語
(読み方)
お坊さん・僧侶พระสงฆ์
プラソン
ヤック・夜叉ยักษ์
ヤック
幸運สวัสดิ์
サワット
おはようございますอรุณสวัสดิ์
アルンサワット
おやすみなさいราตรีสวัสดิ์
ラートリーサワット
日曜日วันอาทิตย์
ワンアーティット
月曜日วันจันทร์
ワンジャン
金曜日วันศุกร์
ワンスック
土曜日วันเสาร์
ワンサオ

上記の例では、「曜日」で表しましたが、「惑星」にしても同じです。
「太陽」は「ดวงอาทิตย์:ドゥワンアーティット」、「金星」は「ดาวศุกร์:ダオスック」、「土星」は「ดาวเสาร์:ダオサオ」と最後に「ガーラン」が付きます。

「จันทร์:ジャン(月)」という言葉は、論理的にタイ語を勉強するとかなり難しい単語になります。
宇宙にある「月」は、一般的には「จันทร:ジャントラー」と呼ばれます。「ガーラン」が付いていませんね。

しかも、真にも偽にもなる二重子音で、「ท:トータハーン」+「ร:ロールア」は「s」によく変換されます。
「s」に変換されないように、末子音に長母音を付けて「จันทรา:ジャントラー」と書かれる場合もあります。

英語を由来とする「タイ語ルールに当てはまらないもの」

英語由来のものに「ガーラン」が付くというのは説明になっていませんね。
なぜ、英語由来のものに「ガーラン」が付くのかについて説明していきます。

例えば、アメリカの通貨「ドル」は、タイ語で「ดอลลาร์」と書きます。
タイ語表記である「ดอลลาร์」を英語に直すと「Dollar」ですね。
そうです。英語をタイ語に変換しただけです。

「ガーラン」を付けない「ดอลลาร」という単語にしてしまうと問題が発生します。
タイ語のルールでは「ร:ロールア」は末子音になると「n」と発音します。
従って、「ガーラン」を付けないと、「ドーラーン」と読むことになってしまうわけです。

皆さんが大好きな「ゴルフ」も同じです。
英語の「Golf」を変換すると「กอล์ฟ:ゴーフ」になります。
「ガーラン」が付かない「กอลฟ」を読もうとすると(読めませんが)「ゴーンフ」になってしまいます。

ちなみに「อ:オーアーン」ではなく、母音の「โ:オー」を付けると、「กล」が真の二重子音となり「โกลฟส์:グローフ(グローブ・手袋)」と読めるようになります。

「〇〇クス」のように英語の「x」を変換した単語も、上記の理論で最後の「ス」に「ガーラン」が付いていることが多くあります。
タイ語は、「s」で終わる末子音は無いので、「クス」は全て「ク」で終わることになります。
語尾に「ス」が無いと、外国人にとっては理解しづらい(聞きづらい)ので、新しいタイ語を作ってもらいたいものです。

日本語
(意味)
タイ語
(読み方)
米ドル(Dollar)ดอลลาร์
ドラー
ゴルフ(Golf)กอล์ฟ
ゴーフ
マックス(Max)แมกซ์
メーク
ニュース(News)นิวส์
ニウ
メール(Mail)เมล์
メー
素晴らしい(Super)ซุปเปอร์
スッパー

代表的なものを挙げましたが、「ガーラン」はしっかり意味があって付いているのが理解できたのではないでしょうか。

「英語」を「タイ語」に変換しましたが、「逆もまた真なり」です。

バンコク近郊に「シーナカリン」という地名があります。
英語で「Sinagarindra」と書きますが、「シーナカリンドラー」の「ドラー」はどこに行ったの?と思った方もいると思います。

「シーナカリン」はプーミポン元国王の母の通称名です。
神聖な王太后として「ศรีนครินทร์:シーナカリン」と「ガーラン」が付いた名前となっています。

「ศรีนครินทร์:シーナカリン」というタイ語を英語表記すると「Sinagarindra」になります。
道路標識の看板でよく見かけますが、タイ語では「ガーラン」が付いているので読まないけど、英語表記したら読んじゃいますよね?

ちなみに、一番後ろの「ร:ロールア」に「ガーラン」が付いていますが、「ทร:トラー」という二重子音に掛かっているため、「後ろ2文字」が無音になります。

反復文字「マイヤモック」

タイ語で「単語」または「ショートフレーズ」を繰り返し発音する記号として「ๆ:マイヤモック」が使われます。
単語を連続することで「強調」させる役割があります。単語に伸ばし棒が入っている場合、最初に読む方の伸ばし棒を取る場合もあります。
例:「บ่อยๆ」ボーイボーイ=ボイボーイ

日本語
(意味)
タイ語
(読み方)
本当にจริงๆ
ジンジン
とてもมากๆ
マークマーク
大きいใหญ่ๆ
ヤイヤイ
しばしばบ่อยๆ
ボーイボーイ

反復文字は、以下の場合では使用できません。

  • 言葉が連続することで単語を形成する場合
  • 意味が異なる場合
  • 文章が区切れる場合
日本語
(意味)
タイ語
(読み方)
色々な・(バンコクにある地名)นานา
ナーナー
今日、パトゥムワン(サイアム)へ行きますจะไปปทุมวันวันนี้
ジャパイ パトゥムワン ワンニー
3個買います。1個20バーツです。ซื้อ3อันอันละ20บาท
スー 3 アン アン ラ 20バーツ

単に「ๆ」の文字を書いて「อื่นๆ:ウンウーン(その他の)」という意味を持たせることもできます。
カテゴリーに属さない事柄として「อื่นๆ:ウンウーン」という言葉はよく用いられます。

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省略記号「パイヤンノーイ」

長い言葉(単語)を省略する記号として「ฯ:パイヤンノーイ」が用いられます。
バンコクは、タイ語で「กรุงเทพมหานคร:クランテープマハーナコーン」と言いますが、省略して「กรุงเทพฯ:クルンテープฯ」記載することができます。
私自身、この言葉以外に見たことがないので、「パイヤンノーイ」の説明はこれだけとします。

「クルンテープマハーナコーン」は、この言葉の先に続きがあり、世界一長い首都名です。
覚える必要は全くありませんが、興味のある方はのぞいてみてください。

バンコクの正式名称【意味や由来も解説】 - タイランド基本情報
バンコクの正式名称【意味や由来も解説】 - タイランド基本情報

タイ王国の首都はバンコク。しかし、タイ人はバンコクを「クルンテープ」と呼びます。そのクルンテープも正式名称を省略した名前なのです。とはいっても、タイ人でもこの正式名称を言える人はそんなに多くないと聞き ...

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