タイといえば象を連想する方も多いかと思います。
タイ人にとって象は身近な存在であり、象に例えた「ことわざ」も表現として用いられます。
タイでよく知られた象に関することわざ5選を紹介します。
象に関連することわざ
日本でも通常の会話で「ことわざを使用することは少ないけど、意味は理解できる」という位置づけかと思います。
タイでも同じ感覚です。
特に1~3番は、教科書にも出てくるくらい有名なので覚えておいても損はないかと思います。
① 象に乗ってバッタを捕まえる(ขี่ช้างจับตั๊กแตน)
ขี่ช้างจับตั๊กแตน(キーチャーンジャップタッカテーン)
大きな象に乗って、小さなバッタをわざわざ捕まえに行く——そんな滑稽な光景を表す言葉です。かけた労力や時間、コストに対して、得られる結果があまりに小さいことのたとえとして使われます。
🇯🇵 日本語では「骨折り損のくたびれ儲け」に近い表現です。
② 目の見えない人たちが象を触る(ตาบอดคลำช้าง)
ตาบอดคลำช้าง(ターボートクラムチャーン)
目の見えない人が象の体の一部(鼻・耳・脚など)だけを触って、それぞれ「象とはこういうものだ」と主張し合う——という仏教説話に由来する言葉です。自分の限られた経験だけを根拠に、物事の全体を分かった気になってしまう愚かさを戒めています。
🇯🇵 日本語では「群盲象を評す」とまったく同じ由来・意味です。
③ 象一頭丸ごとを蓮の葉一枚で覆う(ช้างตายทั้งตัวเอาใบบัวมาปิดไม่มิด)
ช้างตายทั้งตัวเอาใบบัวมาปิดไม่มิด(チャーンターイタントゥアアオバイブアマーピットマイミート)
死んでしまった象一頭を、小さな蓮の葉一枚で隠そうとしても、とても隠しきれるものではありません。規模の大きな悪事や不正は、どんなに取り繕おうとしても、いずれ人々の知るところとなる、という戒めです。
🇯🇵 日本語では「悪事千里を走る」に近い表現です。
④ 四本足の動物でも踏み外す(สี่ตีนยังรู้พลาด นักปราชญ์ยังรู้พลั้ง)
สี่ตีนยังรู้พลาด นักปราชญ์ยังรู้พลั้ง(シーティーンヤンプラート ナックプラートヤンループラン)
四本足でしっかり大地を踏みしめる牛や象のような動物でさえ、時には足を踏み外すことがあります。同じように、どんなに知識や経験が豊富な賢者・専門家であっても、間違いを犯すことがあるという意味です。
🇯🇵 日本語では「猿も木から落ちる」(弘法にも筆の誤り)に近い表現です。
⑤ 象を見るなら尻尾を、女性を見るならその母を見よ(ดูช้างให้ดูหาง ดูนางให้ดูแม่)
ดูช้างให้ดูหาง ดูนางให้ดูแม่(ドゥーチャーンハイドゥーハーン ドゥーナーンハイドゥーメー)
象の良し悪しは尻尾を見ればわかり、女性(花嫁)の人となりは、その母親を見ればわかる——というたとえです。人や物事の本質を見極めたいときは、目先の姿だけでなく、それが育った「もと」や「根っこ」に注目せよ、という教えです。
🇯🇵 日本語では「蛙の子は蛙」に近いニュアンスです。
※補足
これらのことわざは、タイ王立学術院(ราชบัณฑิตยสถาน)の辞書などで確認できるものを厳選しています。
5番に関しては、冗談が通じる間柄になってからの使用をおすすめします。
発言により、よからぬトラブルが起きないようにご注意ください。